静物写真は形や色・質感を忠実に。女性は美しく・男性はカッコ良く・お子様は可愛らしく。出張撮影で「いい写真」を残すために行っている「撮影の工夫」ネタなど

集合写真!最も難しくて最も依頼の多いお仕事 その3

ライトスタンドはできる限り高く!転倒防止にカウンターウエイトや砂袋を!
今回はそれぞれ4kgを2セット使用。

先日、地元の保育園より集合写真の撮影依頼を頂きました。
下見を兼ねて事前打ち合わせに伺い、撮影場所を以下の条件に基づき決定しました。

  • 撮影の時間帯に、被写体に対して逆光となる場所
  • 時間が限られるため、ひな壇等の特別な用意無しで全員が顔を出せる場所

上記の理由としては、被写体に対して順光の場所では太陽が眩しく、子どもたちの表情が硬くなってしまう、帽子のつばで顔に影が落ちる、等の不具合を防ぐためです。

しかし、カメラマンから見て逆光の場合、露出をうまく合わせないと園児たちの顔が暗くなってしまいます。背景の景色に合わせれば園児たちの顔が暗く、園児たちの顔に露出を合わせれば背景の景色が白く飛んでしまう。

ここでフラッシュの出番なわけですが、強い太陽光に真っ向から勝負して勝てるわけがないので、それなりに工夫が必要です。

まずはカメラの設定です。Nikon D850AF-S 24-70mm F2.8G EDを用意します。三脚はマンフロット055Bマグネシウムボール雲台です。フラッシュコマンダーには、電波式で明るい日中でもシンクロさせることが可能なProfoto Air Remote TTL-Nを使います。

  • 撮影場所に対し最適なポジションを決める(これは、先日の下見の際に既に決定)。少しでもカメラ位置を上にした方がよかったので、脚立+大型三脚を用意。
  • この場所から全体を捉えられて、しかもなるべくレンズは望遠側にしたい。広角レンズだと周辺に歪みがでやすいので。この日は24-70mmズームで、ちょうど50mmの位置で撮影できる場所にカメラが設置できました。
  • 露出は絞り優先AE、被写界深度(ピントの合う範囲)を稼ぐために絞りはF8に設定。
  • 以上で試し撮りすると、ISO64で1/160秒のシャッタースピードとなりました。

試し撮りを見ると一部の園児たちの顔がやや暗いので、フラッシュを用意するわけですが、太陽光に負けない工夫が必要です。一番上の写真と下の図を参照ください。使用機材はProfoto B2(1灯を左)、Profoto A1(2灯を右)、それぞれManfrotto ライトスタンド アルミ ランカースタンド AC 1005BACを最大まで伸ばしその上に設置。各スタンドには、転倒防止にカウンターウエイトを装着します。B2はライトスタンド接続用の金具が標準装備ですが、A1はLastolite トライフラッシュを使ってスタンドに設置します。


  • フラッシュはなるべく同じ出力の物を被写体に対し左右に設置。被写体に対してなるべく近いところに。
  • 出来る限り高い位置に設置。
  • 左のフラッシュは被写体の一番右奥、右のフラッシュは被写体の一番左奥を狙う角度に向ける。
  • 上下位置は、被写体の一番奥(今回は園児たちの最後列)に合わせる。
  • 右のフラッシュ profoto A1は1灯だけではパワーが足りないので、なるべく左側のB2と揃うよう2灯用意し、ズームは50mmにセット。(B2は250W、A1は76W×2で152w。理想は、同じ250Wを左右に設置することですが持っていないので(^-^; B10が欲しいなぁ)

上記の方法は、私が尊敬するアメリカのカメラマン Joe Mcnally氏の著書「ホットシューダイアリー」226ページ~に記載されていました。光というのは広がっていくので、フラッシュの向きを被写体の真ん中に向けるのではなく一番奥側に向けることがコツ、だそうです。

今回は撮影開始時間30分前に会場入りし機材設置しました。なにせ1人でやってますので、早めに準備に入らなければなりません。今回は駐車場から撮影場所までの機材運搬に自作の撮影カートを使いました。階段のない場所では大変重宝しています。市販のキャリーカートに、市販の傘立て(スチール製?丈夫なものです)をインシュロックなどで固定しただけのものですが、傘立て部分にライトスタンドや三脚を立てられるので現場ですぐに出し入れができ、大変便利です。

撮影に際し、相手が小さなお子様の集団ですので、全員の視線をカメラに集中させることがまず大変です。いつも通り、大きな声で声がけをしながら、5枚~10枚撮影します。「いくよー!3,2,1!」でシャッターを切ります。今回は6枚撮影しましたが、成功していたのは3枚目でした。小さなお子様は集中力が途切れがち。時間が経過するにつれて横を向いたり下を向いたりしてる子供たちが多くなっていきました。撮影に要した時間はわずかに2分でした。(一枚目から六枚目までの撮影データを見ると時間がわかります)

準備に30分かけて、撮影自体はわずかに2分。集合写真とはこんな感じです。お陰様で、いい写真が撮れました!大人の集合写真と違い、お子様の集合写真はまた違った難しさがあり、大変勉強になる現場でした。

トラックバック・ピンバックはありません

ご自分のサイトからトラックバックを送ることができます。

コメントをどうぞ